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● ペ ッ ト が お う ち に き た ら
ここではペットがおうちに来たときの注意点をご説明します。一般書籍に書いてあることと重複する内容もございますが、動物病院ならではの視点からQ&A方式で記載してみました。
Q ペットがおうちに来ました。動物病院へはいつ行けばよろしいでしょうか?
A 1週間以内に一度来院されることが推奨されます。その際には、便を一回分お持ちください。便は前日のものでもかまいません。病院では、全身の視診、触診による身体検査、聴診、便を直接見て原虫を除外する検査、寄生虫検査を行います。
Q 家につれてかえったら咳をします。あるいはクシャミをします。ペットショップではなにもなかったと言っていますが本当かどうか心配です。
A おうちにつれて帰ることで、環境が変わり、ストレスがかかることで風邪( ケンネルコフ )にかかることが多いです。症状は、咳、鼻水、クシャミ。酷くすると肺炎を起こします。当院では、当初は6日分の内服薬でほとんどが速やかに回復します。
Q 本に抱っこして外へでることで環境にならしたほうが良いとありましたが、出しても良いですか?
A 私個人は満3ヶ月齢以降のワクチンを接種し、さらに10日が過ぎるまで。つまり最低でも生後100日までは極力外にでないほうがよいと思っております。たしかに外に出てなんにもない子たちもいますが、ヒトの風邪と同じと考えてください。外へでれば家にいるよりも風邪をひきやすいのです。またパルボウィルスは世界一小さなウィルスであり、一吹き1km飛ぶといわれています。ヒトは、いやな風邪やインフルエンザが流行っていたら繁華街へ行くことを避けます。インフルエンザが流行っているときに幼児を繁華街へつれていくよりは連れて行かない方がリスクが低い。つまり、ケンネルコフという風邪は慢性的に流行しているわけですから、ワンちゃんの多いここ駒沢では外へでるより家にいたほうがリスクが低いといえます。
Q ワクチンはいつ接種すればよろしいでしょうか?
A 基本的には、ペットショップあるいはブリーダーの指示通りの方式で接種しましょう。6、9、12週齢の3回接種法、あるいは8、12週齢の2回接種法になります。当院では、最終ワクチン以外は5種。最終は8種を基本の方法としております。
Q ワクチンは何種がよいのでしょうか?
A ワクチンの種類については絶対ということばはありません。5種と8種の違いについては、8種は5種にレプトスピラとコロナを追加しております。特にレプトスピラは神奈川県での確認されております。このウィルスは尿で感染します。ドッグランは週末にかなり遠方のかたが数多く訪れるために、当院ではドッグランへいかれるかた、もしくはしばしば地方へ遊びに行かれるかたでは8種を推奨し、基本は家の中で散歩をあまりしない。あるいは、都心部の方では5種でも大丈夫と考えております。
Q 8種は強く、5種は弱いって本当ですか?
A 8種のほうがアレルギーが出やすいことは本当です。強いか弱いかは関係ありません。アレルギーは軽度のものがほとんどであり、重度のアレルギーはまずありません。当院でアレルギーが出た方には次回以降5種に変更、もしくは抗アレルギー剤を来院時注射しておいて、その後、8種ワクチンを接種するように2回にわけて注射をおこなうよう変更します。
Q 狂犬病はいつ接種すればよいですか?
A 法的には91日齢で接種することが義務づけられています。しかしながら、多くの場合、90日齢以降を最終混合ワクチン接種( 8腫あるいは5腫 )としているために、混合ワクチンと狂犬病ワクチンの時期が重なってしまいます。ワクチンの両方を同時に接種することはできません。
Q 狂犬病接種をしないと駒沢ドッグランにいけないといわれました。
A 狂犬病ワクチンは接種するだけでなく、お住まいの区役所に登録を行わないとドッグランへの入場はできなくなりました。初年度に各区役所より「登録鑑札」が発行されます。こちらの鑑札は生涯一度の登録になります。もし転居の場合でも、「 鑑札 」をお持ちであれば、いずれの場所でも無料にて鑑札の変更ができますので紛失しないようにしましょう。
Q 血液検査は必要ですか?
A 通常、元気食欲、快食、快便であれば、視診、触診、便検査で十分だと思います。
Q 外へ出ていないのですが、フィラリアの予防は必要ですか?
A 正確にいえば、必要ですが、当院周囲は重度感染区域ではないため、必ずしも必要な予防ではございません。お住まいによっては必要とされる場合もあります。フィラリア予防薬自体は副作用はきわめて低いために念のため服用するという事に関しては問題ありません。
Q 外へ出ていないのですが、ノミ・ダニの予防は必要ですか?
A 通常、必要ありません。同居のワンちゃん、猫ちゃん( 特に出入り自由 )の場合には予防した方が良いかもしれません。
Q 避妊・去勢はいつすればよいでしょうか?
A 日本では従来より5 〜 6ヶ月齢が推奨されております。避妊・去勢については、「 避妊と去勢 」の欄をご参照ください。
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● ま と め
① 6〜8週齢:ペットがおうちにきました
② 健康チェックのため病院へいきましょう。便を一回分、病院へお持ちください。
③ 約 8週齢: 一度目あるいは二度目のワクチン接種を行います。
④ 約12週齢:二度目あるいは三度目のワクチン接種を行います。
⑤ 約15週齢:狂犬病注射を行います。
⑥ 外出するようになれば、フィラリアの予防、ノミやダニも推奨されます。
⑦ ご家族で話し合って去勢・避妊をご希望の場合には5 〜 6ヶ月齢くらいで行いましょう。



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